ヴァイオリンでオーケストラに参加するにあたり

オーケストラ用語・俗語

□楽器名【略】

 ヴァイオリン Violin 【Vn】

 1stヴァイオリン 【1st】   (古い言い方:ストバイ)

 2ndヴァイオリン 【2nd】 (古い言い方:セコバイ)

 ヴィオラ Viola 【Va】

 チェロ Cello 【Vc】

 コントラバス Doublebass/Contrabass 【Cb】

 フルート Flute 【Fl】

 オーボエ Oboe 【Ob】

 コールアングレ/イングリッシュホルン Cor anglais,/English horn 【Ang】

 クラリネット 英Clarinet/伊Clarinetto 【Cl】

 ファゴット 英Bassoon/伊Fagotto/仏Basson 【Fg】

 ホルン 英Horn/伊Corno 【Hn.Hrn】

 トランペット 英Trumpet/伊Tromba 【Tp.Trp】

 トロンボーン 英Trombone/独Posaune 【Tb.Trb】

 チューバ(テューバ) Tuba 【Tub】

 ティンパニ Timpani 【Tim】

 打楽器 Percussion 【Per】

 ハープ 英Harp/伊Arpa 【Hrp】


□役割

 コンサートマスター:1stVn首席。1stVnトップであり、弦セクのトップであり、オーケストラ全体のリーダー。【コンマス】

 コンサートミストレス:女性のコンマス【コンミス】

 トップ:各パートの首席奏者。【あたま】

 パートリーダー:各パートの代表。【パーリー】

 エキストラ:賛助奏者【トラ】

 ステージマネージャー:舞台セッティングやセッティングの変更を行う人【ステマネ】 (宇治シティフィルでは外注していない。)

 インスペクター:オケの事務的まとめをする人【インペク】 

 ライブラリアン:楽譜係

 トップサイド:トップの横に座る奏者。

 アシスタント【アシ】:管楽器の補助奏者。1あし→1st奏者のアシスタント。


□オケ用語

 チューニング:音合わせ。オーボエからコンマスにA(ラ)を渡し、オーボエから管楽器全体、コンマスから各弦楽器へAを渡して合わせていくこと。楽器の音合わせと共に、各自の耳をチューニングすることが大事。日本のオケでは基本442Hzで合わせる。

 ゲネプロ:ゲネラルプローベ。本番当日の通し稽古。

 リハ:リハーサル。練習。

 リハ室:リハーサル室。

 楽屋:控室

 音出し:プロでは実際にリハが始まる時間。アマでは準備運動のことを表すこともある。

 音出し可:会場が開いて準備演奏ができること。

 合奏:全体合奏練習。

 分奏:パート毎、セクション毎の練習。(弦分奏、管分奏など)

 セクション:弦セクション、木管セクション、金管セクションなど楽器の系統別。

 パー練:パート練習。楽器毎に分かれた練習。

 弦分奏(弦セク):弦だけの分奏。

 プルト(Pult):譜面台のこと。弦楽器は2人で1つの譜面台を見ることから2人で1プルトと数える。【プル】(1プル)

 アウト(Out):舞台の外側(客席側)に座る奏者。(別称:表)

 イン(In):舞台の内側に座る奏者。(別称:裏)

 ○(数字)プル半:弦の最後のプルトを一人で弾くこと。例5プル半など。(別称:はみプル)

 ディヴィジ(divisi)【div.】:上下に分かれた音をアウトとインで分かれて弾く。

 ノン・ディヴィ:non div. 和音を分けないで全て弾くこと。

 ユニゾン(unison)【Unis.】:同じ音程のこと。

 板付き:ステージ上にいること。

 はける:舞台上からはける(捌ける)こと。

 上手(かみて):客席側から見て右側が上手。対向配置の場合2ndヴァイオリンは上手から。

 下手(しもて):客席側から見て左側が下手。1stヴァイオリンは下手から。

 降り番:その曲に乗らない(演奏しない)奏者。

 初見:初めてその楽譜を見て演奏すること。

 譜読み:楽譜通りに演奏していくこと。

 通し・通す:最初から最後まで演奏を止めずに行うこと。

 落ちる:楽譜上どこを弾いているかわからなくなること、また楽譜にある音が鳴らなかったときのこと。

 頭から:主に曲の冒頭から。他に拍頭や音の出だしをはっきりする場合など頭からはっきりなどの表現がある。

 

 ソロ(Solo):一人で弾くこと。楽譜によってはその楽器のみという場合の表記や、Soloistが入るタイミングを表す場合もある。

 ソリ(Soli):二人で弾くこと。

 トゥッティ(Tutti):全員で弾くこと。ソリストではない奏者のこと。

 ボウイング:主に弓順のこと。弓の場所や速さなど使い方全般を表す言葉。

 製本:コピーした楽譜を譜めくり位置を考えてテープやのり付けをして楽譜を作ること。

 練習番号:A~Z~Aa~や①~など句切れに練習時やり直す場所を言いやすいように付けてある番号。

 小節数:楽譜の左端に小さな数字を書いて練習時何小節などわかるようにしておく。また練習番号の何小節目からや何小節前からなどの言い方で始めることもある。

 ガイド:他の楽器の動きを小さく書いてある、もしくは書き込んだもの。簡易でパート略(Flなど)自分で書く場合もある。

 対向配置(両翼配置):通常の弦の並びと違い、左から1stVn、チェロ、ヴィオラ、2ndVnと並び、コントラバスはチェロの後ろに並ぶスタイル。

 プレトーク:演奏会直前に舞台上で代表や指揮者などが話すこと。

 プレコンサート:演奏会直前に小規模な演奏を披露すること。

 スコア:総譜。全パートが載っている楽譜。


□衣装

 黒々(くろくろ):上下黒服(宇治シティフィルはコレ)

 白黒(しろくろ):上白下黒

 銀(白)タイ:銀(白)ボウタイ(宇治シティフィルはコレ)

 黒タキ:黒タキシード →黒蝶:黒蝶ネクタイ

 蝶ネク:蝶ネクタイ、黒タキか黒スーツ

 燕尾:燕尾スーツ →白蝶:白蝶ネクタイ

 ※上記の場合,黒靴と靴下も黒

 カラードレス:女性の衣装がカラードレスのときもある。靴はシルバーが一般的。

 


□管楽器の奏法

 ゲシュトップフト(gestopft):ホルンの奏法。ベルに手を深く入れて音色、もしくは音程を変える奏法。

 タンギング:管楽器の舌付きのこと。

 ダブルタンギング:トゥク トゥクと1動作で2回音を発音するタンギング。

 トリプルタンギング:トゥクク トゥククorトゥクトゥ トゥクトゥと発音するタンギング。

 a2(ア・デュエ):2本の楽器で演奏すること。

 ミュート(mute):弱音器を付けること。

 フラッター:巻き舌をしながら吹く奏法。

 

 □道具

 ミュート(mute):弱音器

 スワブ:木管楽器の水取りに管に通す紐のついた布

 マウスピース:口をつけて吹くところ。

 リード:木管楽器の振動させる薄い葦の板。

 マレット:ティンパニやマリンバ等の鍵盤打楽器を叩くばち。

 スティック:スネアを叩くばち。


□出版社

 Bärenreiter(ベーレンライター):ドイツの楽譜出版社。原典版の楽譜。1923年創業。古典を丹念に研究して全集化してきたことで知られる。

 Breitkopf & Härtel(ブライトコプフ):ドイツの楽譜出版社。1719年創業。

 Henle Verlag(ヘンレ):ドイツの楽譜出版社。原典版に特化。

 Boosey & Hawkes(ブージー・アンド・ホークス):イギリスの楽譜出版社。

 全音楽譜出版社(ゼンオン):日本の楽譜出版社。1931年創業。オイレンブルク版スコアの日本版の販売も開始。

 音楽之友社(オントモ):日本の楽譜出版社。1941年創業。

 日本楽譜出版社(ニチフ):日本の楽譜出版社。1938年創業。

 Dover(ドーバー):アメリカの出版社。主に著作権切れの楽譜出版社。

 Schott(ショット):ドイツの出版社。

 Eulenburg:(オイレンブルク):ドイツの楽譜出版社。現在はショット社の一部門となっている。黄色いミニチュアスコアで知られている。

 Kalmus(カルマス):アメリカの出版社。わざとミスプリントをしている。

 Peters(ペータース):ドイツ発祥の楽譜出版社。

 インターナショナル:アメリカの楽譜出版社。

 

□その他

 IMSLP:ペトルッチ楽譜ライブラリー。インターネット無料楽譜サイト。著作権切れの楽譜を無料ダウンロードできるサイト。IMSLPは、International Music Score Library Project(国際楽譜図書館プロジェクト)の略です。 このサイトは、カナダの著作権法に基づいています。